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粗筋と大雑把な感想

                        

   ハワードは作家の父クェンティン、音楽教師の母カトリオーナ、癇癪持ちの妹
  スサマジー、専門学校の下宿生フィフィと暮らしていた。
  皆一癖あり、ハワードを更に不機嫌にする出来事がある日起こった。
   ゴロツキと自称する超長身の、得体の知れない男が台所を占拠していたのだ。
  ゴロツキは「アーチャーの使いで二千語を受け取りに来た」と言う。
  アーチャーはこの町を支配する7人兄弟のうちの一人で、二千語とはクェンティ
  ンがスランプを脱出する為に、マウントジョイの提案で3ヶ月ごとに書いた、
  気ままな文章だった。
   実は問題の原稿はフィフィが預かり、ポッター(女学生)に託したのだった。
  ハワードとスサマジーとフィフィはポッターを尋ね、それを憧れの女性、ディリ
    アンに渡したと聞き、取り返しに行った後でディリアンの正体を知る。
   エスカレートする嫌がらせの中で兄弟と接触する度に、7人と二千語の関連が
  明らかになってゆくが…

                      
   「お兄ちゃんなんだから」と、スサマジー(日本語です。ホントは Awful?!
    名訳!)の世話をさせられ、ガンコで変わり者の父と、厳しい母がいて、その上
    こんな事件に巻き込まれるのだから大変です。
  同情していたら、読み進むうちに「?!」…… なぜ二千語を欲しがるのか、どう
  いう意味をもつのか、どうやったら解決するのか?…  
  ラストは又しても見事で鮮やかです。 
  キャラが降りてくるとストーリーが動き始める。それを追う=執筆だそうですが、
  御本人すらどうなるかわからないのに、読者が予測出来る訳がありません(笑)
    途中、7人兄弟の紹介がだーっとありますが、名前と特徴を把握しておくと、
  光景が浮かんで面白さ倍増です。