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粗筋と大雑把な感想

                        
     ミグは兄クリスと母と共に、一方的に離婚した後に事故で行方不明となった父の
  義理の叔母、クランブリーの「マライアおばさん」の家へ行く事になった。
  高齢で、身の回りの世話をしていたラヴィニアがいなくなってしまったからだが、
  「自分は正しい」と思い込み、人使いが荒く、動けるのに何もせず、断れないよう
    な頼み方をする。ミグはネオミと呼ぶ、こんなおばさんが大嫌いだった。
  勿論クリスも母もだ。
   家にやってくるおばさんの友達も風変わりな人達ばかりで、クリスは自室に幽霊
  が出ると言い出す。
  奇妙な町、子供や大人達、そして父の車、緑の箱…
   おばさんに面と向かって反抗的な態度を取ったクリスは、何と……

                      
   最初はマライアおばさんとの不仲が、どう展開するのか予測出来なかったのです
  が、クリスの事件後、幽霊や緑の箱の謎が次第に明らかになり、思いがけないラス
  トまで、割と静かに滞りなく進みます。
   詳しくは書けませんが、相手にダメージを与える方法が変わっていて面白かった
  し、モデルがいるだけあって、描写が実にリアルで説得力があります。
  ジョーンズさんの後書きも毎回楽しみです。
    「……アラビアン」は名訳ですね(笑)
  ハデさはないけど、こういうFTもあるのかと驚かされる作品です。