開催期間は2019-03-26→06-02 です。
       
    
    
    
       左側エスカレーターを上り、「平成館」2階右手手前が会場入口です。
    (右側エスカレーターと中央階段が帰路)
       
    出品目録(P1−4)
            
    会場内の展示は、目録P4をを参考にして下さい。
    中央階段を上った所が休憩所、反対側がミュージアムショップです。 

   
    ➢➢➢➢第1章・空海と後七日御修法(ごしちにちみしほ)

    書や掛け軸や法具など、前回(2011年夏)よりも点数が多く、再現等でわかりやすく
    展示してありました。
    密教を伝えたのは空海だけではなかったんですね。
    年号を見て変換しなければならないので、「唐」と表記して欲しいです。


    ➢➢➢➢第2章・真言密教の至宝

    東寺内部の様子を再現、周囲の壁には両界曼荼羅などの掛け軸が並び、雰囲気がわかる
    ようになっていました。
    曼荼羅の中には鮮やかなものがあり、図録によると模写の模写…と、剥落しても後世で
    ちゃんとわかるように受け継いでいる事を知りました。
   
    周囲に天女が描かれた(残念ながら剥落が激しい)天蓋も素晴らしかったですが、一番
    印象に残ったのは、手の平に載るような小ささの『愛染明王香合仏』。
    お顔が小指の爪位で、飾りや法具、光背まで丁寧に彫られた見事なもので、鎌倉時代の
    作だそうです。  


    ➢➢➢➢第3章・東寺の信仰と歴史

    『八部衆面』。法会(ほうえ)で使われたそうです。
    これも鎌倉時代とかで、斜めから見ると彫りが深く、表情も豊かで、それぞれ個性的
    です。(龍はシアトル美術館所蔵とかで展示なし)
    パネル反対(↑裏)側は『十二天面』ですが、日本風で丸顔(平安時代)なのと対照的
    で、表現がこんなに違うのか…と思いました。
    
    『兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)立像』。
    前回も観ましたが、足元を支える地天女の像部分の表現から、運慶修復(新発見)?!と
    言われたものの、残念ながら違ったそうです。
    一緒に支える尼藍婆(にらんば)と毘藍婆(びらんば)……え?! 女神?!
    横から背後を覗くと、↑腰までのロングヘアでした(笑)
    …次は第2会場、立体曼荼羅へ。

    
    ➢➢➢➢第4章・曼荼羅の世界

        空海は教えをイメージで…と、曼荼羅や仏画→仏像→立体曼荼羅に到達したそうです。
    中心に大きな円形の台があり、『五大虚空(こくう)菩薩座像』が展示されていました。
    「唐」時代作で四角いシルエット、細面で法隆寺などの飛鳥時代に近い表情、目の形に
    彫られた上に、丸く黒い玉を埋め込んで?瞳を表現しています。
    乗せている馬、獅子、象、孔雀、迦楼羅は鎌倉時代の仏像に影響を与えたような表現なのに、
    仏像は日本オリジナルなのは面白いと思いました。

    有名な立体曼荼羅。
    入り口手前から菩薩、如来、明王と、5躰ずつ展示されていました。
    前回観た梵天、中心の三体(大きすぎて運べなかったからとか(苦笑))、広目天、多聞天
    以外(多分)は殆どという凄さ。
    前回、『金剛法(こんごうほう)菩薩座像』が運慶の大日如来に似ていると思ったのは当然
    で、似せたと後で知りました(苦笑)
    腕の臂釧(ひせん)がそれぞれ違い、どれも美しいデザインでした。
    
    『帝釈天騎象像(たいしゃくてんきぞうぞう)』だけ撮影可(フラッシュ不可)でした。
    老若男女、十数人がスマホやカメラをかざし、シャッター音が途切れる事がありません。
    時折光るフラッシュに係の人が注意するものの、トラブルもなく、色々な角度から撮って
    きました。
    ただ、前回のように背後も観られれば尚良かったのですが…

    
    
    
    
    
    
     

  
    ➢➢まとめです。

    前回よりもゆったりとしたレイアウトで、涼しかったです(笑)
    いつものように図録を買い、後で見てビックリ。
    今回も仏像(立体曼荼羅)をアピール、これだけ一同に会するのだからさぞ充実した内容
    ……と期待して開いたら、前回 1/4位だった仏像のページが更に減り、1/5 位しかないの
    です。上げ底のパッケージに唖然とする、そんな気持ちになりました………………
    前回の図録もガッカリしたけど、今回よりは遙かにマシです(哀)

    …東寺に行っても暗くてよくわからないそうだし、ぐるりと観る事も出来ません。
    少し角度を変えるだけで驚く程印象が違うのは、実物ならでは。(特に面。図録の正面
    だけの画像とは大違い)
    企画展は本当に有り難いです。
    
    
    ➢➢おまけです。

    本館14室で「密教彫刻の世界」をやっていました。
    いいなと思う仏像は撮影禁止(苦笑)
    
    
    

    
    十一面観音菩薩立像(飛鳥時代・7世紀)

    
    不動明王立像(鎌倉時代・12世紀)

    
    愛染明王坐像(鎌倉時代・13世紀)

    
    十一面観音菩薩立像(鎌倉時代・13世紀)

     
    チャクラサンヴァラ父母仏立像(中央チベット?・15〜16世紀)

    
    馬頭尊(ばとうそん)立像(清・18〜19世紀)

         
    ヴァジュラバイラヴァ父母仏立像(清・18〜19世紀)