|2014-01-19|天上の舞 飛天の美|東京ミッドタウンガレリア3F サントリー美術館|
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港区六本木 東京ミッドタウン
3階左側がサントリー美術館
美術館の入り口右
店内のチラシ
展示は4階と3階の2カ所で、3階から入りエレベーターで4階に。
第1展示室がインドなどの海外の彫刻、第2展示室が鳳凰堂内部の再現、第3展示室が彫刻
の実物展示他と、順に時代と流れとイメージを掴んだ上で、飛天を見られるという展示でし
たが、出品目録はサイトからダウンロードとなっています。
入り口
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第1展示室
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階段を下りた正面が第2展示室(内部の再現)
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上左 第3展示室
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レプリカに触れる=結縁(けちえん)コーナー
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出口
第1展示室 ౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨
(YouTube の動画)
予想以上に展示品が多い(複数展示のガラスケースだらけ)というのが第一印象でした。
書も絵も仏像も装身具も緻密で素晴らしく、一見して飛び込んでくる情報量が膨大で、眺め
る度に感嘆しっぱなしで早くも疲れが(笑)
インド→日本に渡る迄に、仏像のお顔やプロポーション、ポーズなどがどんどん和風になっ
て、影響を受けた別物になっていくのがよくわかり、そのまま取り入れるのではなくて、
アレンジするのがある意味日本らしいと思いました。
第2展示室 ౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨
(YouTube の動画)
階段を下りると、正面に再現された平等院鳳凰堂内部がありました。
幅は2間(4m?)位で、ガラスケースの中に金色の光背部分の仏像が、見上げるとレプ
リカが掛けられていて、疑似体験が出来るようになっています。
(チラシより)
…が、周囲の板絵(再現プリント)が、落書き(江戸末期だそうです)で汚されていたの
には驚きました。埋め尽くされて絵が判別出来ず、とても修復可能なレベルではない事が
一見してわかり、唖然呆然。
折角の美しさが台無しで、いつの世も罰当たりなバカがいるのか…と気分が悪かったです。
ここまで再現しなくても…(苦笑)落書きのプリントは小さめの画像で、実際の復元のプリ
ントにして欲しかったです。
見上げた飛天(レプリカ)が画像等の印象より厚みが、かなり上にあるのがよくわかり、
実際に観ても暗くて雲部分しかわからないのでは…と思いました。
気持ちを切り替えないと…と、左手の第3展示室へ。
第3展示室 ౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨
(チラシより)
復刻(彩色)された飛天がお出迎え。
白い肌、青い髪、細かい柄、メタリックのような輝きの布… これがオリジナル?!
当時は衝撃的だったであろう極彩色の世界…
色が氾濫する現代だからか、ワビサビに慣れているからか、正直違和感が(苦笑)
(YouTube の動画)
飛天がガラスケースの中で舞っています。
丁度手を広げた位(40数p)の大きさで、思ったよりもずっしりとした感じで、雲の軽やか
な表現、楽器を持つ姿は親しみがあり、奏でている音色が聴こえて来そうでした。
どんな音か…と、連想したのはなぜか「ドーンコーラス」でした。
(チラシより)
(YouTube の動画)
「飛天」にまつわる「薬師寺」の水煙(レプリカ)、「東博」の文殊菩薩(運慶の孫、康円
作。未見なので「東博」で観ます)の光背など、他からの関連展示もさりげなく国宝だっ
たりと、凄いものばかりです。
御本尊の天蓋の内側が、「中尊寺金色堂」とよく似たデザインの細かい螺鈿細工で、角の
部分(50cm角位)が展示してありました。下中央部分の鏡で、見上げた状態がわかるように
なっていましたが、暗いし隠れるしで、実際にこう見える事はないでしょう。
勿体ない……
まとめ ౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨౨
(チラシより)
「結縁」コーナーは長蛇の列。ケースの下部分(自販機の取り出し口的)が開いていて、
触れるようになっていました。一人1分としても2時間以上かかりそうなので、あきらめ
ました…
図録はA4変型(幅広)、殆どの展示物が掲載されていますが、数が多すぎる為か、カット
風の小さめ(一点)が殆どでした。
観に来ている人の殆どが60代以上で、混んでいて見づらい所もありましたが、比較的静かで
良かったです。
こんなに間近で正面からという、修復後は不可能な貴重な体験が出来て、関連展示も見応え
充分で、大満足でした。
同所今秋、10−11からの「高野山の名宝(仮)」−運慶の「八大童子」(一躰?)や、快慶
の「孔雀明王」が来る!!−も期待大!です。
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