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  D.W.J

粗筋と大雑把な感想

                        
     『ブレスト』国王が国中を視察する『王の巡り旅』の一員であるロディ
      (女の子)は、弟のように世話を焼くグランドと共に、魔法使いの最高位
   マーリン達の陰謀を知るが、誰も信じてくれない。
     仕方なく、一度も会った事のない母方の祖父グウィンを訪ねる。
   グウィンはロディに「古代の村に行くように」と言う。
    魔法をマスターしたいと願う『地球』のニックは、知らない間に『プラン
   タジネット』に来てしまうが、強力な魔法使いロマノフに、これは現実で
   夢ではないと警告される。
    元に戻るには、3回困っている他者に会い、願いを3回叶えなくてはなら
   ない。通りすがりの者に助けられ、そう教わったニックが見たのは、花を
   抱えたロディだった…

                      
    ロディとニック主人公で交互に1章ずつ、やがて一緒になって…という
   カンジでストーリーが展開します。
    現時点での最新作という事ですが、元気でクセのあるキャラ、奇想天外な
   舞台設定、さりげない伏線、思いがけないラストと、パターンはしっかり
   押さえています。
    ただ、ドラゴンがタイトルの割には印象が薄く、いきなりメインになった
   のには驚いたし、ロマノフが最強の魔法使いだと、納得出来る描写がなかっ
   たのが残念でした。
   ニックと再会したロディは、文章からは想像もつかない可愛げのなさ(笑)
   素直になれないのか、他人に読まれるのを前提に書くから、美化してしまう
   のか(苦笑)
   どんな魔法か、花をモチーフにして、その様子をパソコンの検索風に描いて
   いるのは面白かったです。少しずつ現代的な要素も取り入れているんですね。